







採択校はそれぞれ様々な取組を行っています。ここでは取組例として、「タイプA(トップ型)」と、「タイプB(グローバル化牽引型)」の大学からそれぞれ2校を例にとり、「構想の概要」を紹介します。


東京大学グローバルキャンパスモデルの構築
世界最高最先端の研究
単独または国内外の研究機関と共同で、世界最高・最先端の研究が、学術の各分野で展開されている。
グローバル化時代に
ふさわしい教育システム
グローバル化時代にふさわしい教育システム、具体的には、学生の多様性と流動性を保障する学事暦と、グローバルな視野を持った知的リーダーを育てる教育カリキュラムを備えている。
英語による
学位取得プログラムの拡充
単独または国内外の研究機関と共同で、世界最高・最先端の研究が、学術の各分野で展開されている。
日本語による高度な
教育研究・多言語による授業
世界における多様性の一つである日本的な価値や見方を生み出す、日本語による高度な研究と教育が展開されるとともに、英語以外の外国語による授業も体系的に行われている。
多様な構成員
構成員である教職員と学生が、文化、母語、ジェンダー、年齢などの点で多様であり、相互に理解しあいながら、分け隔てなく教育・研究・運営に携わることができる体制が整っている。
グローバル仕様の
組織と職員
グローバルキャンパスを支える学内の体制が整備され、本部と部局の両方に高度な知識と能力を有する職員が配置されている。


実学(サイエンス)によって地球の持続可能性を高める
― 大胆かつ細心に ―
いま、日本の大学は次の100年に向けて、果たすべき役割をしっかり見つめなおす時期に来ています。グローバル化が加速する中で、日本国内の課題を解決する上でも、視座を世界に定めて、地球規模の課題を解決する学問を深めていかなければなりません。
このような背景のもと、グローバルな競争環境の中で成果をあげていくことが、タイプAに採択された大学に求められています。そこで慶應義塾では「実学(サイエンス)によって地球の持続可能性を高める」というテーマを掲げました。
地球規模での課題解決には二つの意味での協働が重要となってきます。一つは世界の研究者との協働です。国境を超えた共同研究はもはや不可欠な要素でしょう。もう一つは専門分野をまたがった協働です。よく"文理融合"と言われますが、文系・理系と二分するのは日本特有の考え方です。世界大学ランキングで上位にいる海外の大学と伍して協働していくには、この概念にとらわれない研究教育を進めていればなりませんかなればなりません。
そこで、これらの「協働」を行う場として、長寿、安全、創造の三つの「クラスター」を立ち上げました。いずれも世界が共有する分野であり、慶應義塾が大きな貢献をなしうる分野でもあります。このクラスターに学内の資源を集約させ、本部主導の体制のもとで学内の各部門が連携し、国内外の研究者と協働しながら学際的かつ国際的な研究を推進していきます。
教育にも力を入れていきます。全学生が学部生レベルで国際的に研究発信できる人材となることを目指して、学部の枠を超えた英語による学際的教育を推進します。そして日本人学生と留学生が肩を並べて学ぶ国際感覚豊かなキャンパスを構築していきます。
そしてタイプAには世界大学ランキング向上という大きな目標もあります。この目標は簡単に達成できるものではありません。ランキングは地道な努力の積み重ねの延長線上にあると考えています。研究も教育も投資ですので、それらが実るためには時間と忍耐が必要です。短期的な視点からランキングに振り回されることなく、果たすべき使命をしっかり認識した上で、大胆かつ細心に本事業を推進していきたいと思っております。
常任理事(国際担当)土屋 大洋


Ⅰ.
構想ビジョン
本構想における取組を通じて教育と研究の徹底したグローバル化を推進することにより「アジア共生マインドを持つ科学技術高度化の担い手(アジア高度人材)、社会の在り方を変える担い手(アジア・イノベイティブ人材)」を育成する。本学はアジア・世界から人と知が集積するグローバル・ネットコアとして、アジアのリーディング大学となることを目指している。
Ⅱ.
グローバル化への対応
(諸制度改革と基盤整備)
入試ならびに教学面でのグローバル化としては、科目ナンバリング、立命館プレ・カレッジの導入検討(入学前日本語教育)、英語のみで卒業できる学士コース設置(国際関係学部GS、政策科学部CRPS、情報理工学部ISSE)、海外入試の実施などを進めている。他にも海外拠点の拡充(インド、英国、カナダ、中国、ベトナム)や、日本人学生と留学生がともに生活する混住型教育寮「グローバル・アジア・ビレッジ構想」も進めている。
Ⅲ.
構想実現のための
3つの
Beyond Borders
構想の具現化にあたり、「3つのBeyond Borders」を戦略的に推進する。
そのうちのいくつかの例を紹介する。
1.
教育と学びの
"Beyond Borders"
「国際通用性」を高める取組(オーストラリア国立大学との共同学士課程構想、アメリカン大学とのジョイント・ディグリープログラム構想、他)
2.
学生諸活動の
"Beyond Borders"
「交流性」を高める取組(アジア各国の大学からの学生団体招聘、学術・学芸・スポーツ活動の国際交流、他)
3.
研究と教職員の
"Beyond Borders"
「開放性」を高める取組(アジア・日本研究所、国際協力事業、UAEでの日本語教育普及事業支援、他)


グローバル千葉大学の新生
― Rising Chiba University ―
【 本学の将来像 】
本学では、「未来のグローバルな人材」=「人間力のある人材」であると考え、人間力の育成に必要な「俯瞰力」「発見力」「実践力」を身につける教育プログラムを開発し、グローバル人材育成を推進する。「グローバル千葉大学の新生 -Rising Chiba University-」の構想名のもと、今日のように、グローバルに活躍する人材、イノベーションを生み出す人材が世界規模で渇望される中で、社会経済のダイナミックな変化に柔軟かつ適切に対応できる文理融合型の教養や専門教育を提供できる新組織を創設し、千葉大学を新生(Rising)する。
【 構想の概要 】
本構想では、新たな大学の景色を、国際教養学部で学生にテーラーメードの教育を供給することで実現する。そのためにガバナンス改革→学修制度の改革→プログラム改革とプログラムの充実のための進化を実現させるとともに、海外に分校を設置することを目標にグローバル・ネットワーク改革を行う。なかでも、千葉大学の特徴的な取組みとして、留学のための新たな飛び入学「国際教養学プログラム」を設置し、飛び入学で貯金した時間を留学で有効に利用するプログラムを実施する。このプログラムを支えるためのテーラーメード教育を推進する専門職員SULA(スーラ Super University Learning Administrator)職の創設などの改革を行い、大学を新生する。また、「発見力」のために大学院レベルの融合プログラムを実施し、「実践力」のために多様な研究ユニットを設け実施することでグローバルなエキスパート人材を育成する。