日本と世界の未来を切り拓くべく研究をすすめるスーパーグローバル大学。
国境を越えて未知なる可能性に挑む研究の最前線を紹介します。

京都大学

Design a Helical Polymer Ligand

らせん高分子をデザインし、世界を驚かす新機能の創出へ

これまでにない分子をつくり出したい―有機合成化学を専門とする京都大学の杉野目教授は目を輝かせた。新たな分子機能を追求するうえで必須となるのは、従来以上に精密かつ自在に高分子を作ること。そこで杉野目教授が注目したのが、らせん構造を有する高分子だ。世界で唯一の特性を持ったらせん高分子研究の最先端をご覧いただきたい。

大阪大学

Investigate mammalian host defense and parasite counterdefense systems

哺乳類の生体防御機構と寄生虫による反撃システムを究明する

全世界の人口の約3分の1が感染しているとされる、「トキソプラズマ症」。トキソプラズマ原虫と呼ばれる微生物がヒトの細胞内に寄生し、免疫不全者では死に至ることもある。その感染メカニズムの研究で世界を牽引するのは、大阪大学の山本教授だ。ヒトへの応用に向け、新たな事実が次々と解明されているこの研究から目が離せない。

立命館大学

Digital archives of cultural properties create the foundation of new values

文化財のデジタルアーカイブが新たな価値の基盤をつくる

根付けや刀の鍔など、日本で作られ海外の美術館や博物館に収蔵されている文化財。それらを海外の大学と共同でデジタルアーカイブし研究をすすめる立命館大学の赤間教授は、文化財の未来についてこう語る―古いものをただ蓄えるのではなく、今まで誰も気づかなかった価値を見つけ、文化の新しいムーブメントを起こしたい。文化財の価値が今後どのように広がっていくのか、赤間教授の研究への期待が高まる。