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- OB・OGインタビュー

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ブラジル / サンパウロ州
大学教員
山本 ロブソン 隆 さん
筑波大学大学院
生命環境科学研究科博士後期課程
生物圏資源科学専攻
2009年度修了 -
インド / ハリヤナ
大手電機メーカー企画職 / 法務職
北畠 未来 さん
東京大学大学院
工学研究科物理工学専攻
2007年度修了 -
インド / ニューデリー
国際機関職員
神田 美希子 さん
東京大学大学院
医学系研究科国際保健政策学教室
2016年度単位取得満期退学 -
アメリカ / ワシントンD.C.
電力会社
宮内 善浩 さん
大阪大学
工学部原子力工学科
1997年度卒業 -
ドイツ / ハンブルク
物理学研究所研究員
川田 真一 さん
広島大学大学院
先端物質科学研究科量子物質科学専攻
2015年度修了 -
ブラジル / ブラジリア
在外日本大使館外交官
稲葉 大樹 さん
東京外国語大学
外国語学部ポルトガル語専攻
2012年度卒業 -
アメリカ / カリフォルニア
ソフトウェア開発CEO
荒井 真成 さん
豊橋技術科学大学
情報工学
1984年度修了 -
ミャンマー / ヤンゴン
大手製薬会社カントリーマネージャー
池本 誠 さん
岡山大学大学院
自然科学研究科博士前期課程
2003年度修了 -
ナイジェリア
家電リユース会社営業職
大熊 裕紀 さん
東洋大学
国際地域学部
2014年度卒業 -
中国 / 上海
ホテル運営会社営業職
矢部 哲生 さん
立教大学
社会学部
2003年卒業 -
インドネシア / ジャカルタ
総合商社営業職
西村 彰人 さん
立命館大学大学院
理工学研究科修士課程
2004年度修了 -
エチオピア / アジスアベバ
国際協力機構
神 公明 さん
北海道大学
理学部 生物学科植物学専攻課程
1985年度卒業 -
ベルギー / ブリュッセル
欧州委員会競争総局
Simon VANDE WALLE さん
九州大学大学院
法学府博士課程国際コース

World Health Organization Regional Office for South-East Asia
Asia Pacific Observatory on Health Systems and Policies(APO)
Technical Officer
神田 美希子 さん
東京大学大学院 医学系研究科 国際保健政策学教室 2016年度単位取得満期退学、2017年1月保健学博士取得
PROFILE
学部卒業後3年間の大学病院勤務を経て、公益社団法人日本看護協会にて看護資格認定制度の運営と推進に従事。協会在籍中に国際保健に興味を持ったことをきっかけに、2011年、東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室に入学した。修士課程、博士課程を通して保健医療政策および医療保健人材について研究。現在は国連機関職員としてインドに駐在している。
国によって異なる医療保健人材への
考え方に衝撃を受け、
仕事に従事しながらの大学院入学を決断
大学で看護学を専攻し、卒業後は大学病院で3年間臨床の現場に携わりました。その後、公益社団法人日本看護協会で看護資格認定制度の運営と推進に従事。その際にアフリカの政府高官を対象とした研修でインストラクターを経験したことが、大きな転機に。看護師の継続教育に対する考え方や認識が国によって違うことに衝撃を受け、国際保健に興味を持つようになりました。協会に勤務する傍ら、2011年4月に東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室に入学。国際保健に携わるという修了後の明確な目標を持ち、自分の専門性となる知識と技術(分析・アセスメント能力、統計など)を身につけることに注力しました。また、修士課程と博士課程ともにインターンシップや各種セミナーなどに参加し、国際保健の場における経験や場数を増やすことに焦点を置いて過ごしました。
大学院5年間で培った英語力や
コミュニケーション能力が
国際機関で働くうえでの力に

大学院に入学するまでほぼ国内で過ごしてきたため、5年間を通して英語力の向上は大きな課題でした。所属教室の学生は半分以上が留学生で、講義、セミナーはすべて英語。恵まれた環境の中、指導教官の力を借りて修士論文と博士論文を英語で執筆した経験は大きな自信になりました。また大学のグローバルリーダー育成プログラムの受講を通して培った問題解決能力やコミュニケーション能力、リーダーシップは、現在私が国際機関で働くうえで大きく役立っています。グループワークやプレゼンテーション、ワークショップと多彩な授業形態で、さらに受講メンバーもあらゆる学部に所属しており、柔軟性や想像力が鍛えられました。
さまざまな国から職員が集まる
多国籍な環境では、
柔軟な考えと姿勢が求められる

現在はAPO(Asia Pacific Observatory on Health Systems and Policies)のテクニカルオフィサーとして、インドに赴任しています。主な業務はアジア太平洋地域48か国を対象とした各国の保健医療システムのアセスメント(評価)や、地域にみられる課題の複数国間の比較分析などをとおして各国の保健医療政策の策定に寄与するエビデンスの構築と、地域のキャパシティビルディングをサポートする、意義深い仕事です。職場はさまざまな国から職員が集まる、多国籍な環境。そのため日頃からコミュニケーションを密に図り、チームの一員として柔軟性をもって働くことを心がけています。同時に自分の意思や考えを通すか否か、自分の中で見極めることが大切です。
好奇心を大切に、
周囲に関心を持ち続ければ
行動の幅は世界へと広がる

グローバルに働くうえで大切なのは、自分の好奇心の先に何があるのかを見据えながら、周囲への関心を持ち続け、自分にできることは何かを考え働きかけていくことです。私が臨床の現場から看護資格認定制度の推進、国内保健医療政策の研究、国際保健へと自分の居場所を変えていったのも、自身の興味や関心が個人から集団、国、世界へと広がっていったからです。自分の好奇心が赴くもの、新たな場での出会いや気づきを大切にして、気になることは何でも調べ、探し、そして考えることがきっと将来につながります。

パナソニック株式会社在籍
パナソニックインド株式会社派遣 企画/法務担当
北畠 未来 さん
東京大学大学院 工学系研究科 物理工学専攻 2007年度修了
PROFILE
東京大学大学院 工学系研究科 物理工学専攻修了。常に新しいことに興味を持ち、挑戦し続けたいとの思いから、研究職ではなく、パナソニック株式会社に就職。知的財産部門や法務部門など多様な部署を経て、自ら希望しパナソニック・インドへ出向。新規事業企画推進と法務職を兼務している。
フランスへの留学に挑戦したおかげで
海外でも自信をもって行動できる
好奇心を常に持ち続け、興味があることはとにかくやってみる。そんな私の人生に最も大きな影響を及ぼしている経験が、学生時代のフランスへの交換留学です。「将来は海外で働きたい」という思いが後押しとなり、留学を決意しました。大学で学んでいた外国語はドイツ語だったため、語学の面でもゼロからの挑戦でした。留学先の学校では、日本人は自分ひとり。そのような環境の中で、フランス人学生や様々な国から来ている留学生と積極的に交流し、切磋琢磨しながら研究をやり遂げたことが、現在海外で仕事をする際の自信につながっていると感じます。
興味をもったものを追い続けて
たどり着いたインド。
学生時代に身につけた力が原動力に

一度は研究職というキャリアを考えながらも、現在所属するパナソニック株式会社への就職を決めたのは、「常に新しいことができる」と感じたからです。最初に配属された知的財産部門の仕事をする中で携わった共同開発契約締結業務に興味を持ち、法務部門へ異動。海外業務もこなす中で、新興国の法規制・執行状況が面白く、自らも現場へ身を投じたいと思うようになり、インドへの出向を希望しました。現地では、法務に限らず幅広い業務を経験したいという意向を汲んでいただき、新規事業企画担当も兼務しています。インド市場に徹底的に向き合い、現地の社員の方々と協力して、新たな顧客価値創造に向けた事業アイデアの創出を進めています。
このように所属する部署や国内・国外に関わらず主体的に仕事ができるのも大学院時代の経験があったから。若手の先生が設立された研究室の一期生として、メンバーとともに研究室を作り上げていきました。自ら何をすべきか考え、日々の仕事に率先して取り組む能力が培われたのだと思います。
自分の無知を受け入れ、
感謝の気持ちを忘れないことが
自立への近道
仕事をする中で大切にしているのは日々助けてくれる周りの人々への感謝を忘れないこと。インドへ赴任した際には、日本国内での部署異動とは比べ物にならないくらい、無知を痛感しました。見知らぬ土地で、自分にとって初めての仕事に携わるという時には、現場に対する知見の深い現地社員をはじめとした周囲の方々の助けが必要不可欠です。自分に不足しているものをしっかりと認識した上で躊躇せずに助けを求め、感謝するという繰り返しの中で、学べることがたくさんあります。自分の能力を正しく把握し、貪欲に学ぼうとする姿勢が、新しい環境への適応、そして早い段階での自立を可能にするのだと考えています。
心がけや工夫次第で、
誰もが世界で活躍できる

「世界で活躍したい」という夢は、心がけや工夫次第で必ず叶います。重要なことは、ひるまず挑戦し続けることです。世界には自分の知らないことやできないことの方が圧倒的に多いです。そのような壁にぶつかったときに、柔軟に対応して状況改善や変革のための努力ができるかどうかがあなたの将来を左右します。大学には、社会で活躍するために必要な力を鍛えるのに最適な環境があふれています。自ら積極的に情報収集・行動し、有効に活用してください。

大塚製薬株式会社
OIAA(大塚インターナショナルアジアアラブ)事業部・カントリーマネージャー
池本 誠 さん
岡山大学大学院 自然科学研究科 博士前期課程2003年度修了
PROFILE
大学院修了後、食品会社や香料会社で、研究開発部門やマーケティング部門などを経験。「健康にかかわる製品やサービスに携わりたい」と考え、2013年に大塚製薬に入社。2015年11月からミャンマーに駐在。カントリーマネージャーとして、現地のポカリスエット事業を担当している。
海外で仕事をするために意識しているのは
「自分の固定概念にとらわれすぎない」こと

ミャンマーにおけるポカリスエット事業を担当しています。現地のパートナーやスタッフの助けを借りながら、マーケティング、営業、人事や経理などの業務に関わっています。現地の方と働くうえで心がけているのは「自分の固定概念にとらわれすぎない」ということ。最初は、日本人の感覚との違いに戸惑いを感じましたし、それが原因で仕事がうまくいかないこともありました。ただ、ここはミャンマーで、日本ではありません。「彼らの感覚がズレている」のではなく「私の感覚がズレている」のです。
それに気づいてから、何かを説明したり依頼したりする時は、現地の常識と照らし合わせて、きちんと伝わる説明になっているかどうかをよく考えるようになりました。柔軟な価値観を身につけることが、海外で仕事を進めていくための第一歩だと思います。
ポカリスエットをミャンマーで普及させ
現地の人々の健康に貢献していきたい
長年食品業界にいる中で「健康にかかわる製品やサービスを提供することで社会に貢献したい」と考えるようになりました。現職に就いたのも、その想いがきっかけです。
ミャンマーは一年中暑く、3月~6月ぐらいまでは連日、気温が40℃を超えます。ポカリスエットを普及させ、現地の人が日々の生活をより快適に過ごしたり、熱中症を予防したりしてもらいたいと思っています。
そのためにもまずは「ポカリスエットをミャンマーで愛されるブランドにする」ことを目標に、日々の業務を頑張っていきます。
学生のみなさんには、
大学生のうちに海外に飛び出し、
異文化と積極的に
コミュニケーションしてほしい
海外で働いている中で、日本で働いている時よりも自分一人でできる事が限られている事に気づかされます。そんな中で成果を出すためには周りの人の協力が不可欠。自分のやりたい事、すべき事を周りのみんなに理解してもらう必要があります。言葉や常識が違う海外の人とそのようなやりとりをするのは簡単ではありません。今までの自分の常識が全て正しいと思わずに、周囲の状況を考えてしっかりと物事の本質をとらえることが大切だと感じています。
こういった経験は、私のように社会人になって海外に出なくても、学生時代から異文化に触れることで得ることができます。少しだけ勇気がいるかもしれませんが、海外での経験は大きな成長をするチャンスです。学生のみなさんには、大学に入って海外に飛び出せるチャンスがあれば、ぜひトライしてほしいと思います。