東洋大学

【国際交流】理工学部生の留学座談会を実施しました

2018.10.05

交換留学経験者と渡航予定者が座談会を実施しました

 

理工学部では、交換留学経験者と渡航予定者が一堂に会し、座談会を実施しました。

 

  日時:2018年7月26日(木)15時~16時
  場所:川越キャンパス8号館(GCSスペースB)
  進行:生体医工学科教授 吉田宏予

 

座談会参加者 一覧(理工学部)

【交換留学経験者】
井口 すずか(機械工学科):義守大学(台湾・協定校、当時UMAP加盟大学)、2月~7月(5カ月)
加藤 翔理(電気電子情報工学科):ミズーリ大学セントルイス校(アメリカ・協定校)、8月~5月(9カ月)

【渡航予定者】
本間 世蓮(建築学科):メリヴィル大学(アメリカ・協定校)、8月~5月(9カ月)
杉山 和輝(生体医工学科):ジョンソン・アンド・ウェールズ大学(アメリカ・協定校)、8月~5月(9カ月)
土屋 諒真(生体医工学科):ノースウェスト・ミズーリ州立大学(アメリカ・ISEP加盟大学)、8月~12月(4カ月)

 

1.留学経験者が留学を終えて思ったこと

 

―留学を終えて日本に戻られてから一年が経過しました。 現在の感想をお聞かせ下さい。

 

井口  行く前に比べて、全てに自信を持ってできるようになりました。共通言語である英語を使ってコミュニケーションを続ける事ができました。
加藤  行く前は不安だったのですが、楽しい留学生活を送る事ができました。様々な国籍の友達ができたり、アメリカ文化に触れる事ができたので良かったと感じています。

 

―留学を経験して英語力など、一番自分の能力が向上したと思うのは、どのようなことですか。

 

井口 日本にいるアジアの人もそうですが、台湾の人達は何でも積極的に行動していたことに刺激を受けました。以前より積極的に行動できるようになったと思います。
加藤 英語力に関しては、実際に英語で話す機会が増えた事で、特にリスニングが伸びたと感じています。

 

2.落ち込んだ時期

 

―留学先での生活が進んでいく中で、大変だと思って落ち込んだりしたことはありましたか。

 

井口  着いてから2週間後くらいから、2ヶ月くらい落ち込んでいました。土・日にリフレッシュする事で何とか乗り切りました。台湾人に付き合ってもらって観光をしたり、長いお休みがある時には、友達の家に遊びに行ったりしていました。時には中国語専攻の日本人と遊んだりもしました。


加藤  留学して日本人と関わらないようにしたいという考え方もあると思うのですが、ストレスになる可能性もあると思います。自分は日本人のコミュニティに入って時々ストレスを解消していたので、そういうやり方もあると思います。


―自分自身の健康の為に、こだわりを捨てて上手に調整していくことも必要ですね。


加藤  友人同士の会話が聞き取れなくて会話の輪に入れないことがありました。海外にいる時には、理由はなく、落ち込んだりする時期と、気にしなくなったりする時期との繰り返しがありました。

 

233308[1].jpg233309[1].jpg左)井口 すずかさん 

右)本間 世蓮さん

 

 

 

 

 

 

3.渡航予定者から留学経験者に自由に質問

 

―留学先での生活が進んでいく中で、大変だと思って落ち込んだりしたことはありましたか。

 

◆日本人と連絡を取らなかった理由


本間  お二人とも日本人と連絡を取らなかったとのことですが、その理由は何ですか?
加藤  私の場合は連絡が来なかったので自分からもしませんでした(笑)
本間  帰国後の友人との関係はどうでしたか?
井口  帰ってきてから、友人は遠慮して私に連絡して来なかったという事がわかりました。戻ってからは自然に元のように仲良くなりました。

 

◆帰国後の自分自身の変化


土屋 帰ってきてから、学習方法や生活や考え方など自分自身に何か変化はありましたか?帰ってきてからも、留学していたモチベーションで学科の勉強や英語学習などを続けるなど、何か行動に起こすことはできましたか?
井口  引き続き英語の勉強はしていました。また、台湾人は就職活動を卒業してから始めるのですよね。それを聞いて、就職活動というものをもう少しゆったりとした気持ちで考えられるようになり、それが良かったのか、スムーズに活動でき、内定を頂きました。
加藤  一年近く留学した経験で、スピーキングも向上しました。話す自信がつき、間違っても以前のように気にしなくなりました。

 

◆寮生活について


杉山  寮生活についてお伺いします。私は4人部屋の予定なのですが、お二人はどうでしたか?苦労したことなどありましたか?問題が生じた時の対処法など教えて下さい。
井口  フランス人・ロシア人との3人部屋でした。電気やエアコンの使用について問題がありました。まず、寒さ・暑さの体感が人により異なるという事です。それから、図書館は10時までだったので、深夜に部屋で勉強していると、電気を消すように言われました。言われた事には反論せずに黙って堪えましたが、最後の方で、室内の温度は黙って変えていました(笑)
加藤  インド系の学生との二人部屋でした。リビング・キッチンが共通で、バスルームは別になっている部屋を選びました。向こうはドアも開けてくれていましたが、話している内容が聞き取りにくかった事などもあり、コミュニケーションはうまく取れませんでした。私の場合はエアコンの温度は自分で好きなように変えていました。他の方に聞いたのですが、冷蔵庫の使い方など結構問題になる事があるようです。考え方が異なるので、言葉にしないとわかってもらえないので、自分の気持ちは伝えた方が良いと思います。

 

◆試験について


本間  期末試験のことについて教えて下さい。アメリカのドラマで見るとかなり忙しそうなのですが、日本での試験との違いはありますか。
井口  試験前はインターネットの日本語のサイトで内容を勉強して理解しやすいようにしました。勉強時間はほぼ同じくらいだったと思います。
加藤  毎日授業が終わったら友達と一緒に図書館などで勉強していました。皆良く勉強していましたし、日本にいるときよりも環境が良く、集中して勉強できました。
杉山  試験勉強は大変でしたか?
加藤  教科によると思います。Languageの授業では、論文を読んで、オンラインで自分の文化との違いなど意見を書き、他のクラスメートの意見に必ず一人ずつコメントをつけるという、日本では全くやったことのない方式でした。書く内容が思いつかず本当に困りました。教授たちは基本的に親切なので、オフィスアワーを利用して質問すると良いと思います。授業ごとに毎回最初の授業でオフィスアワーについての説明があります。

 

◆後悔していること


土屋  これをやっておけばよかった、という事などはありますか?
井口  最後まで話す事ができなかった学生がいました。違うグループの学生にも自分から声を掛ければ良かったと思いました。
加藤  もっと積極的に色々やれば良かったと思っています。時間が足りなかったように感じました。

     

233310[1].jpg233311[1].jpg左)杉山 和輝さん

右)土屋 諒真さん

4.想像とのギャップについて

 

―行くまでに想像していたのと違ったと思うようなギャップはありましたか。


井口  友達が思っていたよりすぐにできなかったです。寮は中国語専攻の学生ばかりでしたので、同じキャンパスでの友人が必要だったのです。日本人だということでじろじろ見られているのかな、嫌だな、と思っていたところ、授業が終わった後、話しかけてきてくれた学生がいて、友達になりました。一人できたらすぐに輪が広がって、友人がたくさんできました。授業に関しては、最初の授業で言われていることがわからなかったので、授業後、全科目の先生に一人一人会いに行き、日本からの留学生なので、心細く思っているという事、重要な事は強調してほしいという事をアピールしました。名前と顔を覚えて下さって、皆さん優しく接して下さいました。


―全ての授業が英語で行われるという毎日は、やはり大変でしたか


井口  英語だけの授業は日本でも経験していましたが、留学先では、授業中だけでなく、授業の前後も全て英語でやり取りしなければならないので、本当に大変でした。でも、現地で親しくなった台湾人の友人たちが助けてくれました。
―やはり友人を作るということが大切なのですね。
加藤  初日は一人だったので絶望的な気持ちになりました。(笑)オリエンテーションにどんどん参加する事が大切だと思います。
井口  休みの日でも寮にいないで外に出るようにしていました。キャンパスを歩いていると、友達を見つけて合流したりする事ができました。4連休が4回くらいありましたので、台湾人の友達の実家にホームスティさせて頂き、家庭料理をごちそうになりました。
加藤 クリスマスの時は皆で集まってパーティをしていました。感謝祭(アメリカでは11月の第4木曜日)の時は、留学生で集まって七面鳥を買って食べました。他の休みにはバスで旅行したり、土日は遊園地や博物館にも行きました。日本語専攻の米国人中心に日本とアメリカの交流会などが結構あったので参加しました。
井口 日本語学科の先生が授業のクラスに呼んで下さり、中心でお話しをさせて下さいました。皆日本に興味があるので楽しかったです。

 

5.渡航予定者が留学で期待している事

 

―渡航予定者の方に伺います。これから留学するにあたり、どのようなことを期待されていますか。


本間  私は、将来に向けたキャリア形成として留学をしたいと思いました。視野を海外に向けることによって、就職でも大学院進学でも、今後国内外の選択肢を多く持つことで専門の分野でも活用できると考えています。積極的に自分の世界を広げていきたいです。
杉山 海外の方の考え方や行動の仕方は、日本人と異なると思います。海外に向けた工学のものづくりをする上で、相手の価値観やニーズを知る事は重要だと思うので、色々な方と話してそういう事を学びたいです。
土屋  とにかく色々な経験をしたいと思っています。今後、大学院に進学する場合でも就職する場合でも、何か決断を下す時には経験が基になって判断できると思うので、経験する事が重要だと思います。英語で授業を受けるだけでなく、イベントなどにも積極的に参加していきたいです。寮生活になるので、友人を作って、時間があれば出かけたりする事も経験してみたいです。
井口  土屋さんが言っておられるように、色々なものに参加するのは非常に良い事だと思います。私も英語でディスカッションする委員会のようなものに参加して友人を作ることが出来ました。
加藤  できるだけ積極的に関わって行った方が良いと思います。

 

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6.おわりに

 

―留学経験者からこれから留学する人に一言お願い致します。

 

井口  日本での暮らしぶりを(見ているとすごく良いので)、それをそのまま継続させて下さい。落ち込んだら私たちに話して下さい。自分だけだとは思わないで悩みを抱え込まないで乗り越えて下さい。
加藤 絶対楽しい経験になると思うので楽しんで下さい。自分はコミュニティに入って日本人の友達から友達を作ったが、友達作りは積極的に頑張って下さい。

 

―渡航予定者から抱負をお願い致します。


本間  自分らしさを失わず、新しい事を色々吸収したいです。
杉山  色々経験して自分を変える糧にしたいです。
土屋  色々な経験をする為に、自分から主体的に行動していきたいです。

 

―ありがとうございました。

 

東洋大学理工学部では、GCSの運営や、各種資格試験対策講座などを通じて、グローバル人財の育成と国際的視野を持ったエンジニアの育成に取り組んでまいります。

 

東洋大学理工学部 グローバルコミュニケーションスペース