東洋大学

オンライン春季ビジネス日本語ポイント講座を開催

2021.03.17

文部科学省「留学生就職促進プログラム」採択校である東洋大学では、2020年2月1日から10日までの10日間、東洋大学オンライン春季ビジネス日本語ポイント講座を開催しました。


本講座は、日本での就職を目指す国内留学生や企業で働く日本語を母語としない方のために、各界の専門家をお招きし、ビジネス日本語について総合的に学べる全20講座を東洋大学が無料で開講しているものです。今回のポイント講座は、コロナ禍のためにオンラインでの開催となりましたが、世界でビジネス日本語を学ぶ方々にも開放されることになり、世界73カ国・地域から、延べ22,505人が参加し、日本語講座としては他に類を見ない規模のものとなりました。参加者の出身国・地域の内訳は【図1】の通りです。

【図1】参加者数および出身国・地域の内訳

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講座では、「文法」「語彙」「聴解」「ライティング」など、言語技能に特化したものだけではなく、「ビジネスコミュニケーション」「敬語表現」「キャリア」など、日本語を使って働くうえで重要な関連分野についてもカバーされ、ビジネス日本語を多角的に学ぶことができます。各テーマは「理論」と「実践」の構成で1日2コマ開講され、10日間で20コマの専門家による講義を受講することができます。受講生は、その中から自信が興味のある講座を自由に選び参加しました。

参加者の内訳を見ると、東洋大学の留学生、日本国内の大学(【図2】)や日本語学校(【図3】)で学ぶ留学生をはじめ、海外で日本語を学ぶ大学生(【図4】)や、日本国内外の日系企業や各国のグローバル企業に勤務する会社員(【図5】)、また、日本語教育に携わる教師や学校関係者など、多様な方々がご参加くださり、ビジネス日本語に対する高い関心やニーズがうかがえます。各回1,000名を超える申し込みがありましたが、チャット機能を使ってアンケートやクイズを実施したり、講師や参加者との応答がなされたりと、双方向性のある形で実施され、受講生の方も楽しみながら積極的に参加されていました。また、一部の講義はオンライン配信され、時差のある地域の方々でも、後日受講できるよう工夫がなされました。

【図2】国内の大学からの参加状況
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【図3】 語学学校からの参加状況
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【図4】海外大学からの参加状況
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【図5】企業からの参加状況
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講座終了後の受講者アンケートには、同様の講座やオンデマンド講座の実施希望、企業での研修や教育機関での講座の実施希望などが多く寄せられました。本講座は、東洋大学の学祖である井上円了先生が掲げられた「余資なく優暇なき者のために教育の機会を開放する」という本学の教育理念を日本語教育の側面から世界に広げて実践するものでもあります。

東洋大学国際教育センターでは、引き続き、新しい国際教育の形を探究していきます。今後ともセンターの活動にご注目ください。


関連資料:講座案内チラシ